クラシックと創作オペラのコンサート「横浜室内合奏団」

<ナレーション>「おやおや浜さん、今日は開港記念会館にご用なんですか?」
<浜さん>「あぁ、友人がここでクラシックコンサートをやると言うので、来たんだが・・・」
<ナレ>「おやおや浜さん、あまり浮かない顔ですねぇ。さてはクラシックに興味が無いんじゃないですか?」

<浜さん>「・・・・・・」
<浜さん>「ふっ、まぁ、とにかく入ってみよう。」

<ナレ>「おやおや浜さん、さすがは素敵な講堂ですねぇ。」
<浜さん>「ふふふ、港が開いたからこそ、横浜はこうして港町として栄えたのさ。その記念に建てられたんだから、浪漫が詰まってて当然さ。」
<浜さん>「おっと、そろそろ始まるようだねぇ。」
<代表>「みなさん本日は私たち“横浜室内合奏団”のコンサートにようこそおいでくださいました!お忙しい中ありがとうございます!」
<代表>「さっそく演奏させていただきます!1曲目は“J.Sバッハのコーヒーカンタータより”です♪」
パチパチパチパチ〜
<ナレ>「浜さん浜さん、ご友人の方はどなたですか?」
<浜さん>「あぁ今挨拶した男性の人がそうだよ。大学准教授の佐藤さんさ。」
<浜さん>「おっと、演奏がはじまるぞ。」

♪〜♪♪〜♪〜♪〜
<浜さん>「ふふふ、優しい雰囲気で悪く無いじゃないか。」
<ナレ>「おやおや浜さん、そんな偉そうな事言って、クラシックなんて分かりもしないくせに。」
♪〜♪♪〜♪〜♪〜
パチパチパチパチ〜
<代表>「ありがとうございました!続いては・・・」
数十分後・・・
<代表>「みなさん、お疲れ様でした!第1部の演奏はいかがだったでしょうか?これより第2部はオペラを聴いていただきます!題目は“もも太郎”♪」

<オペラ歌手>「むか〜しむか〜し、ある所に〜♪おじいさんと〜♪おばあさんが〜♪おったとさ〜♪」

<浜さん>「おぉ、オペラなんて聴いたのは初めてだ。もも太郎みたいな童謡をオペラにしてるなんて、さすがは佐藤さんだねぇ。」
<オペラ歌手>「二人は〜とっても〜貧乏で〜♪食〜べる〜物など〜ありゃしない〜♪
だけど〜けっこう太ってる〜♪」
<観客>「ははははは!」
<浜さん>「ははは、なんか面白いオペラだねぇ。」


<オペラ歌手>「ついに〜辿り着いた〜鬼が島〜♪」
<浜さん>「むむむ!悪い鬼達め!この浜木が懲らしめてやる!」
<ナレ>「え?は・・・浜さん・・・!?」

<鬼>「貴様、なに奴だ・・・!?」
<浜さん>「俺の名は浜木港!悪い鬼達め!懲らしめてやる!」
<ナレ>「おやおや浜さん、すっかりのめり込んで舞台にまで上がってしまうなんて、困った人ですねぇ」



数分後・・・
<代表>「では本日の演目は以上となります。本日は最後まで聴いていただいて、本当にありがとうございました!またどこかでお会い出来る事を楽しみにしています!」
パチパチパチパチ〜
<ナレ>「おやおや浜さん、興奮して舞台にまで上がってしまうなんて無茶し過ぎですよぉ。」

<浜さん>「ふふふ、そんな事もあったかねぇ。それにしてもクラシックやオペラと言うのも悪くないもんだ。」
<ナレ>「おやおや浜さん、この横浜室内合奏団が工夫して創作しているから、浜さんでも聴いててたのしめたんですからねぇ。」
<浜さん>「ふっ、確かにそうかもねぇ。今夜は良い風が吹きそうだ。」
会館にに響き渡る音曲が、新しい時代と浪漫を告げる。横浜港に吹く海風のように・・・

取材日:2015.10.29
団体情報
団体名 | 横浜室内合奏団 |
ディレクター | 洗足学園音楽大学 佐藤大祐准教授 |
https://ja-jp.facebook.com/ycorchestra |
取材に協力していただいたディレクターの佐藤大祐准教授から一言♪

<佐藤さん>「聴いてくれる人が楽しめるよう、さまざまな演目をご用意しています!
特に創意工夫を凝らした日本語の創作オペラは楽しんでいただけると思います!
普通のクラシックコンサートとは1味も2味も違う横浜室内合奏団のコンサートに、ぜひ一度お越しください!」